有酸素運動は継続することがおすすめです。
「ダイエットをしよう!」と決断したは良いものの「どんな食事や運動をするのが良いのかよくわからない。」とお悩みを抱えている人もいるでしょう。
そんな中、多くの方がとりあえず始めるのが有酸素運動。
この記事では、有酸素運動について詳しく解説していきます。

有酸素運動とは?

有酸素運動とは、筋肉の収縮させる時のエネルギーに酸素を使う運動のことをいいます。
簡単にいえば、ゆったり呼吸をしながら行う運動です。
小から中強度の運動を継続して行うことで、筋肉を収縮させるためのエネルギーであるアデノシン三リン酸(ATP)を酸素・糖・脂肪と一緒に取り出します。
アデノシン三リン酸(ATP)とは?
「生体のエネルギー通貨」とも呼ばれる物質で、エネルギーの産生に欠かせないものです。
筋肉に貯蔵されている量は少ないので、再合成して、体から酸素や糖・脂肪と一緒に取り出します。
有酸素運動を要約すると以下の通りです。
- 肝臓や筋肉に貯蔵されているエネルギーを運動に使用する
- 貯蔵されているエネルギーを使い切る
- 体脂肪を分解してエネルギー源に変換する
この際、体脂肪を分解する過程で大量の酸素が必要になるので、大量の酸素を体内に取り込むようになります。
これと対照的なのが無酸素運動で、筋肉に貯めてある糖質をエネルギーにして行う運動です。
筋トレや短距離走など、短い時間で集中的な負荷をかけるトレーニングが多いことを押さえておきましょう。
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有酸素運動の効果

有酸素運動にはダイエットに非常に有効な4つの効果があります。
- 脂肪燃焼効果
- 基礎代謝を上げる
- 心肺機能の向上
- 血圧の安定
脂肪燃焼効果
有酸素運動は、20分以上継続して運動を続けることで、脂肪燃焼効果を生みます。
これがダイエットを目的とする多くの人々に有酸素運動が好まれる理由の1つですね。
20分というワードに「少し大変そうだな…」と感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、何も全力で20分間走り続けるとか、そういうことが必要なのではありません。
友人と一緒に会話できるペースでも大丈夫なので、ジョギングをするのがおすすめ。その程度の運動でも20分を経過すれば、脂肪燃焼効果を生みます。
ぜひチャレンジしてみましょう。

基礎代謝を上げる
基礎代謝とは、生きているだけで消費するエネルギーのことです。
汗をかきながら筋肉を刺激するの有酸素運動は、基礎代謝のアップに繋がります。
基礎代謝は加齢と共に低下すると言われています。
この基礎代謝の向上のためには、有酸素運動を行うことが欠かせません。
身体に軽い負荷を長時間かける有酸素運動を行うことで、じっくり汗をかき、健康的な身体作りができるでしょう。
基礎代謝を上げることができれば、普段のダイエットにも効果があるため、意識して行うようにしましょう。
心肺機能の向上
有酸素運動を繰り返すことで、心肺機能が向上します。
要するに、身体にスタミナがついてきます。
ジョギングや水泳などの軽い負荷の有酸素運動を繰り返すことで、スタミナがつき、軽い運動では疲れにくい身体作りに役立ちます。
スタミナをつけてしまえば、有酸素運動も簡単に行えるため、ダイエットがさらに楽になっていくでしょう。
血圧の安定
全身の筋肉が酸素を必要とするので、酸素を運ぶ血液の循環が活発になります。
すると、体内でホルモンが血圧を下げるように働くので結果として安定します。
高血圧の方は無理のない範囲で有酸素運動を取り入れてみてください。
有酸素運動の目的
有酸素運動は、体脂肪の燃焼や呼吸器・循環器系の機能向上に効果が期待できます。
長時間多くの酸素を必要とするので、活発に使われるのです。
また、心拍数は上限が決まっているのでより多くの酸素を血流にのせて送り出すために心拍出量を多くする必要があります。
心拍出量の増大のためには、心筋の筋力向上が必要となります。
それを有酸素運動で高めることができるのです。
有酸素運動を行う目的は、体脂肪の燃焼の他にも持久力向上を主に行われます。
有酸素運動の効果を最大化するためのコツ・注意点

ダイエットのための有酸素運動の効果を最大化するために、注意してほしいポイントが4つあります。
実は、有酸素運動もきちんとやり方があり、それを念頭に置いてやるかやらないかで、かなり効果が違ってきます。
運動効果を最大化するための注意点は、次の4つです。
- 痩せたいなら「筋トレ→有酸素運動」で行う
- 長時間行うよりも短時間を何回も
- 午前中に行う
- 目安として水分は1日に2ℓ摂取する
痩せたいなら「筋トレ→有酸素運動」で行う
効率を重視する場合は、先に筋トレを行ってから有酸素運動をするようにしましょう。
なぜ筋トレを先に行うかというと、筋トレを行うことで脂肪を分解する働きや基礎代謝をアップさせる働きがあるホルモンが分泌されるからです
そのホルモンが分泌されている状態で有酸素運動を行うことで、より効果的に脂肪を燃焼させることができるでしょう。
せっかく有酸素運動をするなら代謝が高い状態で取り組めると良いですよね。
ただし、1個注意してほしいのは、あまりにも筋トレに力を入れすぎると、逆に脂肪の燃焼がされにくくなってしまうため、息が上がらない程度の負荷に留めておいて下さい。
長時間行うよりも短時間を何回も
ダイエットのために有酸素運動、例えばランニングなどを行っていう場合に、「運動時間が長ければ長いほど痩せる」と考えがちですが、それはあまり望ましくありません。
それよりも、1日5-10分程度のカロリーを消費する運動を何回も行った方がダイエット効果が実感しやすくなります。
ここで最も大切なのは「(運動による消費カロリー)×(運動を継続する時間)」の2つの要素を元に適切な時間を導き出すことです。
例えば、消費カロリーの大きい10分の運動と、消費カロリーの少ない30分の運動では、後者の方が総消費カロリー数が多くなる場合があります。
長時間の運動を行うと身体に疲労感がたまり、その日はその運動だけで終わってしまう場合も多いと思います。
その場合は、短時間のトレーニングを1日に何回も行った方が総消費カロリー数が多くなるかもしれません。
1日の中でも、こまめに運動を取り入れるようにしましょう。
午前中に行う
運動を行う際には、運動に取り組む時間にも注意していきましょう。
人間は朝起きると自律神経の一種である交感神経が動き始めます。
この交感神経を午前中に運動することで刺激しておけば、交感神経が活発になって、体温や血圧が調整され、身体の働きが良くなります。
また、午前中に運動をすることで脳の活性化も図れますし、基礎代謝も上げられ、効果的にダイエット成功へと前進できます。
目安として水分は1日に2ℓ摂取する
運動後に水分補給をすることは当たり前ですが、目安として1日に水分は2ℓ以上飲むようにしましょう。
注意点は、一般的なスポーツドリンクなどは意外とカロリーがあるため、ミネラルウォーターを飲むようにすると良いでしょう。
1日の水分量を増やすことで、身体の老廃物を流し、身体を内側から綺麗にすることができます。
摂取タイミングとしては、「起床時」「運動後」「入浴前後」「就寝前」などをおすすめします。
一度にたくさんの水分を摂取しても体が吸収しきれないため、コップ一杯程度の水をこまめに補給するようにしましょう。
意識して水分を取るべき理由は以下の1日に消費する水分量を見れば一目瞭然です。
尿 | 1500ml |
---|---|
排便 | 100ml |
不感蒸泄 | 900ml |
不可避尿量 | 500ml |
不感蒸泄は無意識のうちに消費する水分のことです。
人間は毎日こんなに多くの水分を失っているんです。
脂肪燃焼効果があるおすすめの有酸素運動7選
- 水泳
- ランニング
- サイクリング
- 踏み台昇降
- もも上げ運動
- スクワット
- エアなわとび
水泳
一番最初に水泳を持ってきたのには理由があります。
水中での運動は非常に運動強度が高いからです。
例えば、バレーボールなどの運動を1時間行った場合と比べる時、バレーボールで消費されるカロリーが男性で294Kcalなのに対して、クロールを1時間行った場合は、426Kcal消費されます。
バタフライに関しては、1時間通して運動し続けた場合は、1014Kcalものカロリーを消費するのです。
もし「自分は泳げない」という場合でも、水中ウォーキングから水泳を始めるのも良いでしょう。
地上でウォーキングするよりも高い運動効果があるのと同時に、水の中では浮力があるので、比較的楽に進めることができます。
時間のないあなたは毎日30-60分程度のクロールを習慣づけてみてはいかがでしょうか。
ランニング
ランニングでダイエットをするコツは、ゆっくり長い時間走ることです。
一般的に15-20分程度の有酸素運動を継続した後から脂肪燃焼効果が出てくると言われています。
まず最初は、15-20分の壁を乗り越えられるように頑張ってみましょう。
また、ランニングは食事の前がベストです。お腹が空いていて胃の中が空っぽになっている状態では、体内の脂肪をエネルギーとして利用してくれるため、30-60分のランニングを水分補給を行いながら行うと良いでしょう。
平均1時間程度のランニングを朝飯の前と夜飯の前に行った場合は、朝の方が約1.5倍脂肪を燃焼することがわかっています。
朝ご飯を食べる前にランニングをする習慣をつけることで、早起きの習慣もついて一石二鳥なのではないでしょうか。
もし、ランニングの前に何か食べないと空腹で動けない場合は、ウイダーinゼリーなどのゼリー飲料をお腹に入れてから走り出すと良いですね。
サイクリング
自転車を使った運動であるサイクリングは、運動が苦手だけどカロリーは消費したいという方にオススメです。
ジョギングを1時間行った場合のカロリー消費量は441Kcalとなりますが、サイクリングを1時間行うと504Kcalの消費量になります。
ジョギングを1時間続けるのは、体力に自信のない方は難しいかもしれませんが、自転車に乗った運動であるサイクリングを1時間続けるのはジョギングに比べれば比較的楽なのではないでしょうか。
特に、ももやふくらはぎ辺りのダイエットを考えている方にはサイクリングはぴったりです。
サイクリングをしている最中は脚を使ってペダルを回すので、健康的でスッキリした脚を目指すことができるでしょう。
踏み台昇降
踏み台昇降は階段や踏み台などを使って上がったり下がったりを繰り返すだけの簡単な運動です。
他のジョギングやサイクリングなどと比べると消費カロリーは少ないですが、簡単な運動なので家の中でも行うことができます。
また、ジョギングなどと比べると足腰への負担のかかり方も少ないため、体力に自信のない方でも挑戦できるでしょう。
踏み台を使って行う運動であれば、万が一外の天気が悪くても行うことができますし、家でテレビを見ながら運動をすることもできますね。
運動初心者の方にはおすすめの方法です。
もも上げ運動
もも上げ運動は、ももやふくらはぎの辺りを痩せたい人におすすめの有酸素運動です。
コツとしては、ももをおへそのラインの延長線上まで持ってくることになります。
このレベルのもも上げを何回も繰り返していると、さすがに息も切れてくるので、かなり脂肪燃焼効果があります。
ただし、脂肪燃焼効果をより効率的に感じたい場合は20分以上の有酸素運動が肝なので、ある程度のもも上げは維持しつつも、最低20分は続けるようにしましょう。
普段運動しない人が行うときついかもしれません。ですが、この方法なら外が雨でも家で行うこともできます。
隙間時間ができたら行ってみると良いでしょう。
スクワット
筋トレのイメージが強いのがスクワットですが、これは有酸素運動にもなります。
有酸素運動としての効果を重視する時は、腰を完全に降ろさないで、中腰程度で降ろすのを止める「ハーフスクワット」を時間をかけて行うようにして下さい。
これは回数をこなすことが大事というよりも、1回1回の運動にしっかり負荷をかけることが大切なので、ゆっくりじっくり行うことを意識すると良いでしょう。
オススメは、お風呂上がりにハーフスクワットを何回か行うことです。
風呂上がりの代謝が上がっているときにハーフスクワットを行い、脂肪燃焼効果を狙っていきましょう。
エア縄跳び
室内でもできる有酸素運動として、エア縄跳びをご紹介します。
縄跳び自体もダイエット効果の高い有酸素運動として有名ですが、外で縄跳びをするのってちょっと恥ずかしいですよね。
エア縄跳びならば外がもし雨でも、室内で行えるため、家でテレビを見ながら行うこともできるでしょう。
ルールは簡単で、エアーで縄跳びをするだけ。
ポイントとしては、つま先立ちで飛ばないように注意し、脚全体を使い、手をしっかり回すことです。
手にエアコンやテレビのリモコンを持つなど、縄跳びのグリップをイメージできるものを手に持って行っても良いかもしれません。
道具もいらずに行える簡単な有酸素運動でした。
有酸素運動に関するよくある質問
最後に、有酸素運動に関するよくある質問をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
有酸素運動は室内よりも屋外の方がいいですか?
室内でも屋外でもどちらでも構いません。
ご自身が継続しやすい方で有酸素運動をしてみてください。
有酸素運動はどのくらいの時間行うべきですか?
有酸素運動の内容によって変わりますが、無理のない範囲で行ってください。
有酸素運動は毎日行うべきですか?
毎日できれば理想です。
ただし、有酸素運動は疲労がたまりやすいので休息も大事にしてください。
有酸素運動は筋トレになりますか?
もちろん、筋肉をつける効果もあるので筋トレにもなると言えるでしょう。
脂肪を減らすために行われることが多いですが、普通の筋トレよりも楽しくて続けられるのであれば、確実に体は変わるでしょう。
ただし、筋肉をつけるために行うのであれば、負荷は大きめに設定しましょう。
理想の体を手に入れるためには悩む前に有酸素運動!

ダイエットをする際にはただ闇雲に体を動かせば良いのではなくて、運動するペースや時間にも気をつけて行うようにしましょう。
また、体力に自信がないからと運動を諦めてしまっている方もいますが、中には体力に自信のない方でも挑戦のできる運動があります。
自分のダイエットのお供に最適な運動を自分で見つけて、きっちり体を絞っていきましょう。
あなたが理想の体を手に入れられることを祈っています!
- 有酸素運動の効果は主に4つ
- 効果を最大化するポイントも4つ
- おすすめの有酸素運動は7つ
- ダイエットは継続が一番大事
- 脂肪の代謝を上げると体重の減少が早まる
- 食事の摂取カロリーを減らさないと痩せることはできない