• 2026.09.11 社長コラム

    私が目指すもの

    金色の朗らかな空

    この国の体力を強くする、アルプロンの坂本です。


    月刊『致知』9月号の総リード「目指すものを持つ」を読み、改めて自分が目指すものについて考えました。

    冒頭に、孔子と二人の弟子の会話が紹介されています。

    三人はそれぞれ、自分が何を目指して生きるのかを問答のように語り合います。
    三者三様、実に立派な志です。
    そして三人に共通しているのは、自分の利益について一切語っていないことです。

    「自分がどうなりたいか」ではなく、「人に対してどうありたいか」を語っています。

    藤尾社長は、「志」と「目指すもの」は同義ではあるものの、少し趣が違うと言われています。
    志は人生をかけて実現していくもの。一方、目指すものとは、「こうありたい」「こう生きたい」と心にひそかに願うもの、と言ってもよいのではないかと。
    私なりに、志は成し遂げるもの。
    なりたいものとは、どんな人になりたいのか。と解釈しました。

    私はまず、孔子やその弟子たちは本当に立派だなと思いました。

    私自身、ここ数年、古典や仏教、人間学などを学ぶ中で、ようやく一つのことが分かってきました。

    自分の利ばかりを追い求めることは、結果として経営の足枷になる。

    むしろ利他の心を持ち、「先義後利」で生きる方が、結果として経営もうまくいく。

    そういう法則があるのだと、頭では理解したつもりです。
    しかし、よく私の頭の中で一つの矛盾が生まれます。

    「先義後利でいれば、結果としてうまくいく」
    「先に相手に譲れば、巡り巡って自分に返ってくる」

    そう考えて利他を実践するのであれば、それも結局、自分のためではないか。

    利他を、自分が成功するための手段にしているだけではないか。

    心の底から純粋な利他の心を持てない自分に、どこか引っかかるものがありました。

    そんな中、感服するのが、先人たちの言葉でした。

    明治天皇は、差し昇る朝日のような、澄み渡る大空のような、広い心を持ちたいと願われました。

    幕末の大儒・佐藤一斎は、大事を尽くすときには、天に仕えるような気持ちでなければならないと説いています。

    そして西郷隆盛は、

    「人を相手にせず、天を相手にせよ」

    と教えています。

    天を相手にして己を尽くす。そして物事がうまくいかなければ、人を咎めるのではなく、「自分の誠が足りなかったのではないか」と自らに問う。

    時代を超えて、目指したい境地だと思います。

    松下幸之助さんは、生涯「素直な心」を求め続けました。

    稲盛和夫さんもまた、「謙虚にして驕らず、さらに努力を」を貫かれました。

    では、私が目指すものは何だろう。

    改めて自分自身に問いかけました。

    やはり私の原点は「素直」です。

    自分の欲も、弱さも、嫉妬も、私心も、まずは素直に認める。

    無理に聖人君子になろうとするのではなく、そこから少しずつ自分を磨いていく。

    そして、その先に私が目指したいもの。

    それは、明るく、温かいエネルギーの塊のような人間になることです。

    自分がそこにいるだけで周囲が少し明るくなる。
    話した人が元気になる。
    何かに挑戦してみようと思える。

    そして、一人でも多くの人の心に火をつける。

    利他になれば自分が得をするから、そうするのではない。

    自分という人間を磨き続けた先に、自然と人を照らし、人を温め、人の心に火を灯せる人間になりたい。

    素直を土台に、明るく、温かく、人の心に火をつける。

    これが、いまの私が目指すものであります。





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