• 2026.06.06 社長コラム

    家の継承について



    この国の体力を強くする、アルプロンの坂本です。

    私は島根県雲南市の山間部にある坂本家、いわゆる地元の本家の長男として生まれました。
    初代のご先祖様から数えると、私は12代目になります。

    幼い頃から、
    「お前が家を継ぎ、13代目、14代目へと繋いでいくんだ」
    と、両親や祖父母から言われて育ちました。
    私には女兄弟しかおらず、長男として特別に期待され、特別に扱われているという自覚もありました。
    しかし、そのことに違和感はありませんでした。
    なぜなら、祖父も、母も、その前のご先祖様も、それぞれが伴侶と出会い、家を守り、命を繋いできてくれたからこそ今の私がいる。
    私は家のおかげであり、ご先祖様のおかげである。
    そういう感覚が、ごく自然に自分の中にあったからです。

    ところが私は東京へ出て就職し、その後起業しました。
    そして結婚9年目にようやく授かった子どもは、一人娘でした。

    人生を振り返ると、アルプロンが成長できたのも、東京を拠点に多くの方々と出会い、学び、協力し合うことができたからです。
    娘にも好きなところで、好きな事をして輝き、社会を照らす存在になって欲しいです。

    その現実を考えると、故郷へ戻り、本家を継ぐという道を歩むことは難しくなりました。
    そのことについては、ご先祖様や両親に対して申し訳ない気持ちがあります。
    だからこそ私は、島根に工場を置き、本社登記も故郷にしました。少しでも故郷の雇用や税収に貢献したいと思っています。
    家を継ぐことはできなくても、故郷に恩返しをすることはできる。
    私はそう考えています。

    禅の言葉に、

    樹高千丈、葉落帰根(じゅこうせんじょう、ようらくきこん)」

    という言葉があります。

    木は千丈の高さまで伸びても、落ち葉は最後には根元へ還る。
    人もまた、どれだけ遠くへ行こうとも、自分の根を忘れてはならないという教えです。

    私は故郷や先祖を想いつつ、これからも東京で挑戦を続けます。





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