この国の体力を強くする、アルプロンの坂本です。
森信三先生の不朽の名著「修身教授録」にある吉田松陰に関する頁を読んで、意外なことに気づきました。吉田松陰は、大変優しい方だったということです。
私はこれまで、吉田松陰といえば、武士としての厳しさを説き、弟子を大声で叱るような方を想像していました。同じような印象を持つ人も、少なくないのではないでしょうか。
資料には、国を思う彼の一筋の心は、いかなる権力も妨げることができなかったとあります。その一方で、弟子に対しては実に穏やかで、先生から大声で叱られた者はいなかったと、当時の門弟たちの言葉として伝えられているそうです。
強い信念を持ちながら、人には穏やかに接する。その姿に、私は心を打たれました。
本当に偉大な師は、声を荒げなくても弟子の心に届くのでしょう。叱らずとも、弟子たちが心から敬服する。そこに、吉田松陰先生の人間力と器の大きさを感じます。
私は最近、声を荒げて人を叱ることはありません。しかし正直に言えば、相手を萎縮させる叱責は許されないという時代の変化に、対応してきた面もあります。心のどこかには、「強く言ったほうが早く伝わるのではないか」「自分も若い頃は厳しく教わった」という思いが残っていました。
だからこそ、厳しく教えることも珍しくなかった時代に、穏やかに弟子を導いたという吉田松陰先生の姿が、私にはいっそう偉大に映ります。
人を動かすのは、声の大きさではなく、己の生き方であります。
私も吉田松陰先生のように、強い信念と優しさを併せ持ち、人を導く人間になります。
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