この国の体力を強くする、アルプロンの坂本です。
浜口倫太郎さんの「動物の数え方―1分小説391作目―」が面白かったです。
国語の先生が生徒たちに問いかけます。
「牛や豚は一頭、鳥は一羽、魚は一尾と数える。なぜだと思う?」
先生は、「これは最後に残る部位だ。牛と豚は頭が食べられない。鳥も羽は食べられない。魚も尾っぽは食べられない」なのだと説明します。
牛や豚なら「頭」。
鳥なら「羽」。
魚なら「尾」。
そこで先生が尋ねます。
「じゃあ、人間の数え方はなんだ?」
生徒のタカシが「一名です」と答えます。
そう、人間は最後に「名」が残る。
もちろん、これは本当の語源ではなく、うまくできた俗説、作り話なのだそうです。
それでも先生はこの話が好きで、人間は死んだ後にも名前が残るような生き方をしてほしい、と生徒たちに伝えます。
それを聞いたタカシは、「自分も名を残したい」と決意します。
しかし、勉強も運動も芸術も、自分にはこれといった才能がない。
「いったい何で成功すれば、名を残せるのだろう」
そう考えながら、生涯その答えを探し続けます。
そして結局、成功を見つけられないまま亡くなってしまいます。
ところが最後にニュースが流れます。
タカシは、なんと178歳まで生き、世界最高齢として、その名が歴史に残ることになった――。
なんとも面白いオチです。
この話を読んで、私自身のことを考えました。
島根の坂本家長男たる私も以前は、「家の為に名を残したい」と思っていました。
しかし今は、名を残すこと自体を人生の目的にする必要はないと思っています。
なぜなら、名は人を感動させても残る。
社会に大きく貢献しても残る。
反対に、悪いことをしても残ります。
つまり、「名を残すこと」と「よく生きること」は、必ずしも同じではありません。
だから私は、名を残すことにこだわる承認欲求を手放したい。
一人でも多くの人に喜んでもらう。
社会の役に立つ。
この国に恩返しをする。
そのために自分の命を捧げ、出来る限りの事をやり尽くす。
そんな生き方ができれば、ご先祖様や両親もきっと喜んでくれるだろうな、と思います。
名を残すために生きるのではない。
どう生きたか、その結果として名が残るなら嬉しい。残らなくても構わない。
私は、そんな人生を歩んでいきたいと思います。
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