この国の体力を強くする、アルプロンの坂本です。
致知出版社の藤尾秀昭社長の有難いお繋ぎで、円覚寺 横田南嶺老師のもとで学ばせていただく、尊い機会をいただきました。直々にご講話と禅のやり方まで教えて頂き大感動しました。
「何か聞きたいことはありますか?」と言って頂いたので、私は思い切って老師に一つの質問をさせていただきました。
「悟りとは、一体どのような境地に至ることをいうのでしょうか」
すると老師は、にこっと微笑まれ、
「いや、実に難しい質問をなさいますな」
と笑われました。
そして、静かにこう教えてくださいました。
悟りといっても、そこには段階がある。
自分の欲がすべてなくなるような境地。これはもう、お釈迦様のような最高の悟りの境地である。
一方、一般的に「悟る」といわれるものの一つは、この宇宙、この世のすべてのものと、自分自身が一体であるという感覚に至ることである。
しかし、そこにも落とし穴がある。
悟ったことが嬉しくなり、「自分は悟ったのだ」と人に言いたくなる。自慢したくなる。誇りたくなる。
そうなると、その「悟った」という思いが、今度はその人にとって良くないものになってしまうこともある。
そして最後に、
「今日はこのぐらいの回答にしておきますね」
と、微笑まれました。
悟りを求めながら、「自分は悟った」という思いにすら執着しない。
その言葉以上に、禅の極みにおられる横田南嶺老師の所作、佇まい、そして深くとにかく温かい教えそのものに、私は感服しました。
あの時間は、私にとって生涯忘れることのできない、尊く貴重な人生の思い出となりました。
このようなご縁をいただけたことに、心から感謝します。
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