この国の体力を強くする、アルプロンの坂本です。
最近、立て続けに不思議なことがありました。
私から見れば、十分に成功されている経営者の方々が、口を揃えるように、
「自分なんて、まだまだだ」
「何も成し遂げていない」
とおっしゃるのです。
私より3年、4年先輩の経営者もそうでした。
さらに、80歳を超え、素晴らしい人脈と凄まじい資産を築かれた創業経営者の大先輩まで、
「自分なんて、まだまだだ」
とおっしゃいます。
その話を知り合いの経営者にすると、
「そういえば、稲盛和夫さんも、自分を成功者だとは思っていなかったらしいよ」
と言われました。
その時、私はある言葉を思い出しました。
私が師と仰ぐ致知出版社 藤尾社長から以前言われた言葉です。
「坂本君は運がいい。でもこのままだと危ないぞ」
この言葉が、残念でずっと心に残っていました。
確かに、私は運が良い。ここまで来たのも運のおかげだと思う。
しかし、一体、自分の何が危ういのだろう。
運が尽きるのが、危ないのか?
酒で身を滅ぼすことはない。
ギャンブルもしない。
夜の店にも行かない。
人が見ていないところでも誠実に生きている。
「君子危うきに近寄らず」を貫いてきたつもりでした。自分では、アルプロンの未来を明るく切り拓く自信も、希望もしっかりあります。
では、何が危ういのか。
最近、その一つが分かった気がします。
慢心です。
長く経営をしているし、「坂本さんのような成功者が」と言っていただくことがあります。
「いやいや、そんなことはありません」と答えていました。本当にそう思っています。
しかし、何度もそう言われるうちに、心のどこかで、
「自分も、そう評価されるところまで来たのかな」「自己否定するのは、良くないから、そう言われたら、『ありがとうございます』と言っておこう」など、と思い始めていました。
これこそが「危うさ」なのではないか。
酒やギャンブルのような、分かりやすい誘惑ではありません。
慢心は、自分でも気づかないうちに心に入り込みます。
そして「自分は成功した」と思った瞬間から、人は学ばなくなり、感謝を忘れ、成長を止めてしまうのかもしれません。
稲盛和夫さんは「謙虚さは魔除け」と語ったといいます。
何歳になっても、
「自分はまだまだだ」
「まだ何も成し遂げていない」
そう思えることは、自分を卑下することではありません。
まだ自分には、お役目があるということです。経営理念、この国の体力を強くする、という点で成功したのか?と問われたら、確かにまだまだこれから、です。
生きている限り、まだ誰かの役に立てる。
まだ世の中に貢献できる。
まだ成長できる。
私も、常に前を向いて、生涯「まだまだ」と言える人間でいます。
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