• 2025.12.13 社長コラム

    山中鹿之助が教えてくれる「逆境の力」

    この国の体力を強くする、アルプロンの坂本です。

    島根が誇る英雄、山中鹿之助。
    名言があります。

    「願わくば、我に七難八苦を与えたまえ」

    普通なら「苦しみを取り除いてほしい」と願うのが人間です。
    しかし鹿之助は逆でした。



    七難八苦を“求めた”理由

    「どうか私に、七つの困難と八つの苦しみを与えてください」

    その真意は、苦難こそが己を鍛え、大願を果たす力になる という信念です。

    尼子氏が毛利に滅ぼされ、家は失われ、仲間も散った。
    絶望の中でも鹿之助は、

    「自分にはまだ果たす役目がある」

    そう言い聞かせ、倒れても、倒れても立ち上がりました。秀吉にも助けを求めて、漢ぶりを高く評価されました。
    ぜひ家臣にしたいと言われましたが、尼子の再興に命を捧げると辞退したことも有名です。

    逆境を避けるのではなく、忠義のため
    むしろ逆境に向かっていく強靭な心。

    これは私が大切にしている
    「使命がある限り、人は倒れない」
    という思想と深く重なります。



    子どもの私は理解できなかった

    小学生の頃、この名言に出会った時、意味は頭で分かっても、腹落ちはしませんでした。

    「なんで困難を求めるのか…?」
    どうにも不思議で、ただただ“すごい人だ”としか思えなかったのを覚えています。

    しかし今、歳を重ね、仕事で修羅場を経験し、挑戦の壁を何度も越えてきた今なら分かります。

    若い頃の苦労は、必ず人生の糧になる。
    その胆力こそが、前へ進む力になる。

    私だって困難を本来歓迎しているわけではありません!

    しかし、もし 自分の部隊の大将が、毎晩月に向かって「敵が攻めてきませんように。どうか悪いことがおきませんように。」などと祈っていたら、部下はどう思うでしょうか?


    これはきっと鹿之助の「負けないぞ」「自分は折れない」という、
    自らと周囲を鼓舞するための言葉だったのでしょう。

    総合的に考え、一周まわってみてもやはり立派な人です。



    不思議なご縁



    そして今、私はご縁あって——
    山中鹿之助の末裔・山中 健盟さんと一緒に仕事をしています。

    これは本当にありがたいご縁です。

    鹿之助の名言を胸に、私もこうありたいと思います。

    七難でも、八苦でも、楽しみ、糧にする。

    そんな格言を、いつか私自身も胸を張って世に残せるよう精進していきます。

    ご縁に心から感謝します。





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