この国の体力を強くする、アルプロンの坂本です。
以前のコラムでも紹介しましたが、
イギリスには昔から「一生幸せでいたいなら、正直でいろ」ということわざがあります。
英語の for all his life time, be an honest-man の直訳です。
ただ日本語にすると、この「正直」は少し解釈が難しい。
思ったままを口にしてしまう「バカ正直」や、「正直者がバカを見る」という表現もあるからです。
私はこの言葉を「誠実」と訳した方がしっくりくると思っています。
私は日頃から、裏表がなく、思ったことを率直に言う。
人によって態度を変えない。嘘をつかない。一言で言うなら正直もの。
そんな姿勢を美徳とし、自分でも好きでした。
しかし、何でもかんでも正直に発言することは、大人としてのエチケットを欠く場合もあります。
夜になって「言いすぎたかな、相手を傷つけたかな」と悩み、眠れないこともありました。
だからこそ、やはり「誠実でありたい」と思うのです。
これについては強烈な思い出があります。
故人との一幕
既に他界された妻の義父さんとのエピソード
27年前ーー
結婚前の初対面では、「多分塩対応するよ。覚悟してよ」と妻から聞かされ、緊張していました。
趣味が競馬と聞いたので、少しでも会話が弾むよう、私も競馬情報を事前に頭に入れておきました。
その、おかげもあったのか、とても話も盛り上がり、結婚を承認して頂きました。
生前は私の事を実の息子の様に可愛がって頂きました。
最初は、取り入るため・話を合わせる為の競馬に、私もどハマりして
結婚してからも20年近く、毎週毎週競馬の予想で何時間も電話で盛り上がっていました。
そんなある時、義父さんの胃癌が発覚し余命宣告されました。
入院されてから、みるみるお痩せになられました。
仮退院の日、久しぶりに実家に帰れる、と嬉しそうでご機嫌でした。
私が妻と一緒に車でピックアップして、毎日のように通われていた近所のコンビニに寄りました。
馴染みの店員さんが「あ、お久しぶりです。ずいぶんとお痩せになられましたね!何かあったのですか?」と、心配そうに声を掛けられました。
その瞬間、お義父さんから笑顔が消えて、無言の険しい表情のまま店員さんに返す事なく、コンビニをでました。
もちろん、何も知らない定員さんは、思ったままの事を発言されただけです。
相手を慮る言葉選び
一方で
お義父さんにしてみたら、「周りからみてもそんなに痩せたと心配されるのか」
と、ショックだったと思います。
私はそれからは、お見舞いに行き、どんなにお義父さんが痩せていっても、「今日は顔色良いですね。」
などと、朗らかにお声がけする様にしました。なるべく、明るい話をするようにしました。
他界された病室のお義父さんの枕元にある携帯電話の通話履歴は私の電話が最後となっていたそうです。
私も不思議と競馬に興味が無くなり、やらなくなりました。
競馬が好きな訳でなく、お義父さんと競馬の話をするのが楽しかったんだ、、と自覚しました。
妻には「私の最大の親孝行は、貴方と結婚した事だった。」と言われて、とても嬉しかったです。
思った事を言うのは正直、善意で思っても無いことを言うのは誠実。
多少の方便、お世辞も、相手を思う気持ちが誠実であれば、心に後ろめたさが残らず、人ととしての信頼も積み重なります。
そして自分自身を好きでいられる。結果として人生はシンプルになり、余計なストレスも減るのです。
なんでも感じたままを表現する正直な自分を少し変えて、誠実な自分であり続ける。
それが、50を過ぎた私のありたい生き方です。
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