• 2025.07.26 社長コラム

    ニワトリも夏バテ 卵高騰

    120歳までアクティブに活きる未来を創るアルプロンの坂本です。


    卵の値段が示す、日本の“タンパク質🟰プロテイン危機”
    連日の猛暑。体にこたえるのは人間だけではありません。実はいま、日本のたんぱく質の代表格「卵」が危機に瀕しています。


    茨城県のある養鶏場では、約20万羽のニワトリが毎日17万個の卵を生産していますが、夏の暑さで状況が一変。鶏舎の温度は本来の適温である20〜25度を超え、30度を超える日も。
    ニワトリは汗をかけず体温調節が苦手なため、いわば“夏バテ”状態に。エサを食べなくなり、卵の数もサイズも落ち込んでいるのです。


    その結果、卵の価格は上昇。2年前に「エッグショック」と呼ばれた高騰をさらに上回る価格水準に達し、東京ではMサイズ1キロあたり330円(2025年7月25日時点)、スーパーでは10個入りパックが平均299円と、前年より2割以上も高くなっています。

    背景には、昨冬の鳥インフルエンザの影響もあります。全国で840万羽以上が殺処分され、供給そのものが落ち込んでいたところに、猛暑が追い打ちをかけているわけです。
    私は日頃から、たんぱく質の安定供給こそが国の体力を支える土台だと考えています。卵は完全栄養食ともいわれるほど優秀なたんぱく源であり、日本の食卓には欠かせません。
    だからこそ、このような供給不安は「食のインフラの脆さ」を突きつけられているようにも感じます。
    私たちが向き合うべき課題は、「安くたくさん食べられた時代は永遠ではない」ということ。天候、感染症、国際情勢——あらゆる要因で食料の安定供給は揺らぎやすくなっています。
    普段私たちは、当たり前の様に思ってしまいますが、改めて食材を提供頂ける方々や命に改めて感謝したいです。